書評『うまくいっている人の考え方』
日本語のタイトルは「うまくいっている人の考え方」ですが、原題は「52 THINGS YOU CAN DO TO RAISE YOUR SELF-ESTEEM」、あなたの自尊心を高めるための方法が書かれた書籍です。
自尊心は大切だろうか。答はイエス。なぜなら、自尊心は人生のほとんどすべての局面に大きな影響を与えるからだ。
内容
だれでも自分を悪く思いたくなるような不快な経験をします。そしてその経験があまりに多いと、心の中に次の3つの信念が出来上がってしまいます。
- 私は自分の人生を切り開くことができない弱虫だ。
- 私は不完全な人間だ。みんなより劣っている。
- 私は生まれつき欠点だらけの人間なんだ。
自尊心を取り戻すのはそんなにむずかしいことではない、そのためには自分の人生は自分で創造できると確信し、生まれつき持っている自分の価値に目を向けます。そうすれば先ほどの3つの間違った思い込みは簡単に取り去ることができる、と著者は主張します。
この書籍では自尊心を高めるためのアドバイスが見開きの2ページで1つ、書かれています。
書籍の中から何個か心に残ったものをピックアップしてみます。
- 自分の長所にだけ意識を向ける
- したくないことははっきり断る
- 相手にどう思われているかを心配しない
- 自分のしたいことをする
- 夢を実現するために行動する
- 他人からどう評価されようと気にしない
- 完璧を求めない
- 自分を他人と比較しない
- 自分の健康には自分で責任を持つ
- 他人をむやみに持ち上げない
- 問題の原因は自分にあることを認める
感想
自尊心を高めることで、自信が付き、素晴らしい人間関係を築き、楽天的な人間になれる。そして新しいセルフ・イメージを得ることで人間的に大きく成長し、はるかに幸せな自分に変身する。そういう著者の考えを元に記された書籍です。
この書籍に書かれていることは大きく分けると、自分に対しての思いの持ち方、他人に対しての思いの持ち方、に分かれるように見えます。自分というものをしっかり持ち、他人は大切だが一線は引く、そういう感じに受け取りました。
読むといい気分になれる本です。疲れた時に読むといいかもしれません。しかし気を付けないと、ただそれだけで終わってしまう危険性のある本でもあります。
一時的に気分が盛り上がる以上の効果を求めるなら、本書の提案を実践することだ。