「THE WARLOCK OF FIRETOP MOUNTAIN」昔懐かしのゲームブック”火吹山の魔法使い”をPCで
昔懐かしのゲームブック”火吹山の魔法使い”のPC版です。テキストを読み、サイコロを振って進めていくゲームブックをベースに、新たにコンピューターゲーム要素が加えられています。
残念ながら、日本語版はありません。
操作
マウスかゲームパッドでのプレイです。
マウスの場合は、選択肢をクリックして行動を選択します。
右上のカバンをクリックすると、主人公の持ち物や属性などを見ることができます。
タイトル画面から、またゲーム中は右上の歯車のボタンで設定画面を表示します。設定はシンプル。
内容
まずはキャラを選択します。全部で18種類。最初に使えるのは4種類。またDLCを買うことで使えるようになるのが3種類。それ以外は敵を倒すと得られるSoulをためると、Soulと引き換えに新しいキャラをUnlockすることができます。Soulは死んでも、ゲームをリプレイしても、減らずに持ち越すことが可能です。
最初から使えるキャラの中から、今回はその冒険談で名を馳せる戦士、Alexandra of Blacksandを選びました。
すると謎の人物?Orianaが語りかけてきます。彼女が何者かは分かりませんが、ゲームの進め方などを教えてくれます。
このゲームでは舞台は同じなのですが、各キャラごとに違った任務があります。例えば今回使用したAlexandraの場合はパトロンKithからの依頼で、Firetop MountainでEye of Cyclopsというルビーを発見し、それをZagorに渡すという任務です。
どのキャラでも共通しているのは最後にはZagorという、近隣を脅かす悪い魔法使いが控えていて、そいつを倒すということ。Zagorは財宝をたくさん持っていて、宝箱に隠しています。その宝箱を開けるためのカギは3つあり、Firetop Mountainのどこかに隠されています。より多くのカギを得た方が、より多くの財宝を手に入れられるそうです。このカギを見つけて、財宝を手に入れることも目的の一つになります。
このゲームは「火吹山の魔法使い」というゲームブックが元になっています。ゲームブックとは
ゲームブック (Gamebook) は、読者の選択によってストーリーの展開と結末が変わるように作られ、ゲームとして遊ばれることを目的としている本である。「アドベンチャーゲームブック」・「アドベンチャーブック」とも呼ばれる。
Wikipedia
ゲームブックでは各段落に番号がついています。分岐点にくると、
- 右に進むなら336へ
- 左へ進むなら247へ
といった具合に次に進む段落の番号が書いてあるので、自分の選択した段落へ進みます。すると分岐に応じた内容がその段落に書かれています。例えば、
- 右に進んだ336だと”滝に落ちて死にました。”
- 左に進んだ247だと”宝物を見つけました。”
といった感じ。戦闘のルールはゲームブックにもよりますが、サイコロの出た目と自分の属性ポイントなどで勝敗が決まります。
このゲームも基本的にはゲームブックと同じで、テキストを読み進め分岐点まで来ると、選択肢の中から自分の次の行動を選ぶ、の繰り返しです。
ゲームブックが元ではありますが、若干コンピューターゲーム向けに変更が加えられています。ゲームブックではグラフィックはところどころに挿絵があるだけでしたが、このゲームではオリジナルの舞台のグラフィックが用意されていて、その中をフィギュアのようなキャラが駒を進めていきます。
ゲーム中はところどころで原作の挿絵も差し込まれます。
絵をクリックすると…
カラー表示になります。
戦闘もゲームブックとは違って、若干の戦略要素が追加されています。チェス盤のようなとこで戦います。
戦闘では次の動作(移動か攻撃)を事前に決定します。すると敵と自分がそれに応じてマス目上で勝手に動きます。攻撃は基本的には隣のマスへの攻撃になるのですが、各キャラは必殺技?を持っていて、2マス同時に攻撃したり、離れたマスの敵を攻撃したり、といったことができます。
事前に相手の動きを予想して、自分の動きを決定するので、攻撃したのに相手が移動して外れる、といったこともよくあります。
敵と自分の攻撃がかちあった場合は、サイコロを2つふって、出た目の合計と自分のSKILLポイントを加算、相手のSKILLポイント+サイコロの目より多ければ、攻撃成功となります。
相手のSTAMINAが0になると1丁上がり、Soulをゲットできます。もちろん自分のSTAMINAが0になったらアウトです。
相手の動きはパターンが決まっているので、パターンが分かれば、結構楽に戦闘を切り抜けることができます。そのおかげでゲームブックのほぼサイコロ任せよりかは、少し楽かも。
ゲーム中ところどころにベンチが置いてあります。
このベンチで休憩すると、STAMINAが+5回復する貴重な場所です。さらに休憩するときに一緒にProvisionsを使うという選択肢もあって、こちらは+10回復します。ちなみにProvisions自体はゲーム中いつでも使えますが、ベンチで使った時が一番回復します。数に限りがあるので、是非ともベンチで使いたいところです。
またベンチは復活ポイントにもなっています。このゲームでは主人公はRessurection Stoneをいうものを3個持っていて、死んだときにこのStoneを使うことで復活できます。その復活の場所が、最後に休んだベンチになります。
ちなみに死なない限りはどこでゲームを中断しても、そこから続きを再開できます。
様々なイベントがあり、運試しや腕試しもあります。もちろんサイコロで…運試しも腕試しもサイコロを2個降って、運試しの場合は自分のLUCKポイント、腕試しの場合は自分のSKILLポイントより低ければOKです。
こちらは腕試し。橋が壊れそうなのですが、何とか切り抜けました!
こちらは運試し。財宝の誘惑と戦います。これまたクリア!
Firetop Mountainの中を進んでいく、Alexandra。
山の中に川が…
なにか光る眼が…
迷宮?
Zagorの支配下にあるものたちが、Alexandraの行く手を阻みます。
AlexandraはZagorを倒し、財宝を得られることができるのか…
感想
面白かったです。テキストが主体なだけに、自分の空想力が試されます。この先何が待っているのだろうというワクワク感がたまりません。
ただ基本ゲームブックなので人は選ぶでしょうね…運の要素が多いのも好き嫌いが分かれるかも。サイコロで運命が決まります。とはいっても戦闘に関しては、若干の戦略要素があるおかげで、運要素が少し薄まってはいます。ゲームブックの場合は完全にサイコロまかせですからね。
ゲームブックだけあって、ひたすらテキストテキストテキスト…
しかし、そんなに難しい文章は出てこないので英語の勉強にはいいかもしれません。
キャラはたくさんありますが、舞台も敵もイベントも基本的に同じなので、さすがに全キャラクリアまで繰り返すことはないかな…
さすがに今時のゲームに慣れている人だと、物足りなさは大きいかも。懐かしい!と思う人向きですかね。
私はまだプレイしてませんが、DLCもあります。「Goblin Scourge!」という名前で、その名の通りたくさんのGoblinが出てくるみたいです。本編とは別の入り口からFiretop Mountainに潜入、多くのGoblinと戦いながら進み、途中からは本編と同じ道に合流するという流れだそうです。