要約と書評『たった1日で声まで良くなる話し方の教科書』

「声も話し方も、ちょっとしたコツで劇的に変わる」

誰もが持つ、声や話し方にまつわる悩み。話し方ひとつで結果が大きく変わります。スポーツと同じで話し方にも練習が必要。なのに学校でならうこともない。

元日本テレビのアナウンサー魚住りえさんが生み出した「魚住式メソッド」でトレーニングすれば、人生が変わるかも?

内容

「魚住式メソッド」には3つの柱があります。それは

  • 話し方
  • 会話のコツ

「魚住式メソッド」の特徴は「話す内容」ではなく「声」や「表現方法」に特化していること

本書では、そのメソッドが50のコツとして紹介されています。このメソッドの最大の利点は、トレーニングをすることで誰でも、確実に話が上手になれること。著者が言うには、話すことはスポーツと同じで、トレーニングをしないときちんと話せないそうです。

まったく「新しい声」は簡単に手に入る

著者は話すことを音楽に例えます。

声は「音色」で、話し方は「演奏」。

ここではいい声を出すための3つのポイントが紹介されています。

  • 肺にたっぷりと空気を入れる(=たっぷりと吐き出す)
  • (口をきちんと開けるなどで)きちんと共鳴させる
  • (下や顔の筋肉を巧みに動かすことで)滑舌よく言葉を発する

まずは肺にたっぷりと空気を入れ、吐く息が声帯を震わせ、さらに口腔・鼻腔・頭蓋骨内の腔で増幅させ、口まわりの筋肉を適切に使うことで滑舌よくしゃべる。そのためのトレーニング方法として空気をたっぷり入れるための「腹式呼吸」、(相手にとって)一番聞き取りやすい自分の声を調べる「共鳴トレーニング」、走る前のストレッチのように口まわりの筋肉をほぐす「滑舌トレーニング」の具体的な方法が記載されています。

「声の高さ&スピード」を操れば、面白いように伝わる!

「魚住式メソッド」では音の高さとスピードの4つの組み合わせをコントールすることで”話し方”を上達させます。

  • 高いxゆっくり …おおらかでほんわかしたイメージ
  • 高いx早い…元気でエネルギッシュなイメージ
  • 低いxゆっくり…落ち着いた癒し系のイメージ
  • 低いx早い…信頼感のあるクールなイメージ

著者は言います。話すこととは口からエネルギーを放出して、人に届けることだと。常に最大出力で出せばいいというわけではなく、聴衆の状態や時間、話の内容によって調整していく必要があります。

声の高さとスピードを調整することで基本的なスキルを身に着け、「朗読」でそれをバージョンアップさせれば、「人を感動させる話し方」が自然にできるようになるそうです。

1日5分の「朗読」で、話し方は劇的に上達する

魚住式メソッドでは「何を話すかより、どう話すか」に着目しています。そこに則うと、スピーチの達人と呼ばれる人たちに共通する点として「強調」「抑揚」「メリハリ」の3つに集約されるとのこと。つまり

「言いたい部分が上手に強調されている」、そして「ほどよい抑揚がある」、さらに「全体像をつかんでメリハリがついている」

そしてその3つのスキルを身につけるための最適なトレーニング、それは「朗読」。

朗読といってもただの音読とは違うそうです。伝えて感動さえるためにさまざまな色、音をつけていくことが「朗読」とのこと。「朗読」こそが「相手の心を動かす話し方」につながります。「朗読」のトレーニングをすると、なぜか言葉がスラスラと出てくるようになるそうです。

会話というのは言葉のキャッチボールですから「言葉の反射神経」みたいなものが必要になってきます。これが「朗読」によって劇的に改善するのです。

今日からすぐに役立つ「日常会話」のテクニック

さらに書籍では、著者が実際に実践している、すぐに使える会話のテクニックも紹介されています。

例えば

  • 相づちは、あえて声に出さずに黙ってうなずくと、好印象になる
  • 会話のときは、相手との距離感によって「座る場所」を変える
  • 話を盛り上げるには、相手が「はい」「いいえ」で答えない質問をする

等など…

感想

こういう本を読むくらいなので、私も会話が下手くそです。声も通りません。おそらく話し方がうまければ、もっとうまく行ったことも多かったんだろうな、と思うことが多々あります。

この書籍では話す内容よりも話し方に重点が置かれています。そのおかげで精神論ではなく、具体的な理屈やトレーニング方法が紹介されていて、とても実践的です。

  • 内容はいいけど、もごもごしゃべってよく聞き取れない人
  • 内容はそれほどだけど、はっきりと聞き取りやすく話す人

という2人の営業パーソンがいたとしたら、やはり後者の方が成績よさそうな気はしますよね…もちろん話す内容が重要ではないというわけではありませんが。

スポーツや武道のようにまずは型からはいって、トレーニングを積む、というのはとても重要だと思います。その上でさらに内容も磨くと最強ですね。